CloudWatch ダッシュボードで指定した期間のデータ量の合計の表示方法と Metric Math を使用した表示方法の紹介
CloudWatch メトリクスの指定した期間のデータ量の合計値を確認したいです。CloudWatch ダッシュボードでウィジェットを作成するのが手軽な方法だと思うので作成方法を紹介します。
左側の線グラフで表示されている値の合計値を求めて数値で確認したいとき、右側の様に数値ウィジェットで表示した例です。
CloudWatch ダッシュボード作成
ウィジェットの追加から数値を選択します。
確認したいメトリクスを選択した後、グラフ化したメトリクスタブから統計は合計を選択します。ここでは Route 53 に登録してあるドメインに対するクエリ数のメトリクスを選択しています。
オプションタブから時間範囲の値は、全時間範囲からの値を示しています。を選択します。
以上で完成です。簡単ですね。
期間を指定してグラフを確認してみる
1時間を選択した場合は11
と表示されました。
3日を選択した場合は1時間指定より大きな値(合計値)が表示されました。
期間指定したい場合はカレンダーから開始日時、終了日時を指定できます。
合計値はさらに大きな値になり、期間内の値の合計が表示されていそうですね。
指定した期間の合計値同士の足し算
指定した期間内の合計値の出し方は上記の方法で表示することができました。今度はあるメトリクスの値と、あるメトリクスの値の期間内の合計値を足し算したい場合はどうすればよいのでしょうか?
AWS WAF のカウントで検知したリクエスト数の合計値と、アクセス許可されたリクエストの合計値の足し算する例を紹介します。
数値ウィジェットの設定は同じです。
数式を追加から一般 -> 合計を選択します。
式1ラベルが追加され、足し算された値が表示されます。
式1ラベルだとわかりにくいのでラベルを変更しました。
ラベルが変更されました。
足し算された合計値だけ表示したく、足し算のために必要だったメトリクスを表示したくないときは対象のメトリクスのチェックを外します。チェックを外したら足し算されなくのでは?と思っていたのですが計算対象のままでした。
足し算した値だけをスッキリと表示させることもできます。ただ、ウィジェット自体に名前を付けないと何の合計値だったかわからないですね。
名前を付けました。
補足
Metric Math の合計を使いメトリクス A と B の足し算を行いました。四則演算以外にも IF や、DATE 関数なども用意されています。複雑なことをしたい場合は以下のリンクも合わせてご確認ください。
2022年4月のアップデートで SQL クエリを使って集計できるようになりました。Metric Math 同様に数式を追加ボタンから規定のクエリを実行できます。ご興味があれば合わせてご確認ください。
おわりに
かっこ悪いけど下の様に計算式に必要なメトリクスは表示しないといけないものだと思っていました。最悪ウィジェットの幅を狭くして式に必要だった値は見切れさせて画面に表示させないようにすればと...
どうにかスッキリと表示する方法はないかなと探していたところ、チェックを外しても計算式には影響ないことを知りました。Grafana さんならいい感じ表現できるけど CloudWatch ダッシュボードでは限界があるよなと最初から諦めていたのが敗因でした。反省の意味の込めて備忘録として残しました。どなたかの参考になれば幸いです。